越前がれいから花らっきょうまで![新鮮な海の幸も満載!]福井県の特産物

北陸地方に位置する福井県は若狭湾に面していることから豊かな魚介類に恵まれており、さらに両白山地で作られる絶品の山の幸や福井平野が育む野菜や米など、食材作りに恵まれた土地があることでも知られています。

さらに畜産業も少しずつ発展しており、乳用牛から肉用の牛や豚まで、幅広く家畜が育てられています。

福井県には「ここにしかない」こだわりの食材が豊富に揃っており、全国区になっている食材がある一方で、まだあまり認知されていない食材もあります。
そのような食材を全国各地の飲食店などで使ってもらうにはどうしたらいいでしょうか。

そこで、遠方への新規開拓について考えていきましょう。

福井県で有名な野菜とは?

福井県で有名な野菜とは?

福井県では県内最大の農業地帯として知られる坂井北部丘陵地などの地域でキャベツや大根といった野菜が豊かに栽培されており、地域によって変化する気候風土を生かして作られるこだわりの伝統野菜もあります。

その中から、福井県を代表する有名な野菜をご紹介しましょう。

デザート感覚で食べられる「越のルビー」

福井県で生産されているブランド野菜の一つ、「越のルビー」は、常陸宮家へ献上されたことで全国的に認知度が上がったことで知られています。

「越のルビー」は福井県で誕生したオリジナル品種の高糖度トマトで、福井県立短期大学(現・福井県立大学)が開発し、平成4年に品種登録されました。

「越のルビー」はデザート感覚で食べられるトマトです。主な生産地である坂井平野は一部が砂地であることから水はけが良く、また夏でも気温差が大きいことから、糖度が高いトマトが育ちます。

「越のルビー」は大玉トマトとミニトマトの中間のサイズで食べやすいサイズ感となっており、ビタミンCやリコピンは一般的な大玉トマトの約2倍の含有量で、栄養的にも優れています。

時間をかけて育てられる「花らっきょう」

福井県坂井市三国町三里浜の特産品として全国的に高い人気を誇るのが「花らっきょう」です。

通常、らっきょうは夏に植えて、翌年の5月から6月にかけて収穫をする「一年掘りらっきょう」という品種が主流です。

しかし、「花らっきょう」は植えてから3年目となる6月から7月にかけて収穫する「三年子(さんねんご)らっきょう」であり、長く生育させることで粒は大きく、歯切れが良くなるという特長があります。

栽培地である三里浜砂丘は風による砂の移動や水源などの課題から、主にらっきょうが栽培されてきました。
収穫された「花らっきょう」は主に甘酢漬けとして販売され、甘酢漬けを作る際には余計な添加物は使用せず、塩、酢、砂糖のみで味付けをするので安心安全なだけでなく、昔ながらの自然で素朴な味を楽しめます。

1年を通して食べられる「とみつ金時」

ほとんどが県内で消費されることから認知度は低いものの、福井県のブランド野菜として人気を誇るのが「とみつ金時」です。

「とみつ金時」は福井県あわら市の富津地区で生産されているサツマイモで、昭和60年から栽培されています。

「とみつ金時」は収穫されると大型の貯蔵用施設でキュアリング(貯蔵)されます。貯蔵する期間が長くなるほど甘味が強くなり、美味しさが増すだけでなく、貯蔵することで1年を通して出荷することができます。

「とみつ金時」は水はけが良く、赤土を含んだ山砂で育てられます。ホクホクとした食感に加え高糖度なので、そのまま蒸したり焼いたりするのはもちろん、スイーツ材料としても優秀です。

「越のルビー」「花らっきょう」「とみつ金時」のような福井県が誇る独自のオリジナル野菜を全国の飲食店に売り込んでいくには、全国の希少野菜を定期的に仕入れてメニューに取り入れている日本料理店やフレンチレストランなどをターゲットに絞って売り込んでいくといいでしょう。

また、売り込む際には、福井県の野菜が美味しい理由には福井県独自の気候風土が大きく影響しているということや、幅広いジャンルの料理と相性が良いということを積極的にアピールしていきましょう。

福井県で今注目の果物とは?

福井県で今注目の果物とは?

福井県では全国に出荷される有名な高級果物から地元でのみ消費されている希少な果物まで
幅広い品種の果物を生産しており、中でも「ナツメ」の生産量は全国1位を誇ります。

その中から、今注目の福井県産の果物をご紹介します。

黄金色に輝く「金福すいか」

他ではあまり見かけない福井県オリジナル品種のブランドフルーツとして知られているのが「金福すいか」です。

「金福すいか」は黄金色の外皮が特徴的な小玉すいかで、3年の歳月を経て、2000年に福井市園芸センターが開発に成功しました。

まろやかな甘味とシャリシャリとした食感を楽しむことができ、果肉に含まれているシイナと呼ばれる白い種は柔らかいので、そのまま食べることもできます。

さらに、「金福すいか」に続く新品種として「銀福すいか」と呼ばれる品種も展開されており、「銀福すいか」は一般的な緑皮のすいかですが、果肉がオレンジ色という特徴があり、主に「金福すいか」とペアで販売されています。

福井が誇る秋の味覚「越前柿」

福井県でいくつか展開されているブランドフルーツの中でも特に高い知名度を誇るのが「越前柿」です。

「越前柿」はあわら市で栽培された「刀根早生(とねわせ)」または「平核無(ひらたねなし)」と呼ばれる品種の柿をブランド化したものです。

どちらも四角い形状が特徴的な渋柿で、炭酸ガスやアルコールなどで渋抜きしてから出荷されています。

福井県で柿の栽培が始まったのは福井藩主松平春嶽の孫が旧福井城内に創設した松平試農場で柿の栽培を始めたことが最初だと言われています。

しっかりと渋抜きをした「越前柿」は甘味が広がり、歯ごたえの良い食感を味わうことができ、また、種ができにくい品種なので、食べやすさにも定評があります。

福井県のオリジナル梅「福太夫」

200年近く前から梅を栽培している福井県が開発した新たな主力品種の梅として注目されているのが「福太夫(ふくだゆう)」です。

「福太夫」は福井県の園芸試験場が病害に強く、加工に適した「新平太夫」と、香りが良い完熟梅の「織姫」を交配して開発した品種です。

通常、梅は熟す前に収穫されて販売される「青梅」が一般的ですが、「福太夫」は完熟してから収穫される「完熟梅」で、青梅よりも香りが良く、柔らかいため、梅干しやジャムなどの加工品に適しています。

「福太夫」はアンズのようなフルーティーな味わいと爽やかな香りで梅酒や梅干しだけでなく、定番人気の梅を使ったスイーツ材料としても適しており、幅広い用途で活用することができます。

「金福すいか」「越前柿」「福太夫」のような福井県の美味しい果物を扱っており、全国の飲食店に売り込んでいきたい場合、フルーツを使ったメニューに定評のある製菓店やダイニングレストラン、フレッシュなフルーツメニューに力を入れているカフェなどをターゲットに絞って売り込んで行くといいでしょう。

売り込む際には他の品種との美味しさの違いを明確に伝えるようにし、また、自社で加工品も展開している場合、遠方の飲食店に売り込んで行く際には鮮度の心配が要らない加工品を優先して売り込んでいくのも一案です。

福井県のご当地水産物

福井県のご当地水産物

リアス式海岸である福井県の若狭湾は一年を通して波が穏やかなことから古くから漁業が盛んに行われており、さらに豊かな水資源を活かし、養殖業も積極的に行われています。

そんな福井県が誇るご当地水産物をご紹介しましょう。

福井県の新たな養殖ブランド「若狭まはた」

福井県の新しい養殖ブランドとして登場し、少しずつ認知度を上げているのが、「若狭まはた」です。

「マハタ」は高級魚として知られるハタ科の魚で、若狭湾にも生息している魚です。美味しさに定評があるにも関わらず、年間に漁獲される数はわずかなことから、町おこしの一環として養殖を開始し、さらに知名度を上げるためにブランド化を果たしました。

マハタは温かい海を好みます。そのため「若狭まはた」の稚魚は低い水温に弱いため、孵化から1年間は陸上施設内で育てられ、その後、海のいけすで1.5kgから2kgほどの大きさに成長するまで約1年半、大切に育てます。

上品な味わいを持つ「若狭まはた」は白身魚で、刺身は色が美しく、焼き魚はふっくらとした身を味わえます。また煮付けにするとコラーゲン豊富な皮のゼラチン質がプルンとして、好きな人にはたまらない美味しさになります。

福井の新たな海の味覚「ふくい甘えび」

福井県の海の幸として定番の「越前がに」に続くブランド水産物として注目を集めているのが「ふくい甘えび」です。

「ふくい甘えび」は福井県沖で水揚げされた「ホッコクアカエビ」という品種のえびをブランド化したもので、2021年より展開しています。

ホッコクアカエビは季節に関係なく、通年出回る品種でもありますが、「ふくい甘えび」は
甘味が特に凝縮される5月から6月、9月から翌年1月に漁獲されたものに限られています。

さらに、サイズは「中」以上、漁獲後、24時間以内に競りに出されたものなど、厳しい基準をクリアしたものだけが「ふくい甘えび」として販売されます。

「ふくい甘えび」は名前の通り甘味が強いえびです。生食で強い甘味を感じることができるので、刺身や寿司ネタとして味わうのが最高ですが、火を通しても美味しいことから、エビフライもおすすめとなっています。

鮮度が自慢の天然魚「越前がれい」

福井県沖は複雑な潮の流れによってプラクトンが集まりやすくなっており、餌が豊富にあることから魚介の種類が多く、中でも特筆すべき特産の天然魚がカレイです。

何種類もいるカレイのうち、福井県ではアカガレイの漁獲量が多いことから、アカガレイを「越前がれい」と命名し、ブランド展開を行っています。

アカガレイは鮮度によって味が大きく変わるため、水揚げ後に漁業者が活締め・神経締めを行い、鮮度を維持しながらスピーディーに全国に出荷できる管理体制を整えているので、刺身でも美味しく食べることができます。

「越前がれい」は刺身のほか煮付けで食べるのが定番ですが、肉厚でジューシーなので焼いても美味しく、和・洋・中、幅広い料理に使うことができます。

「若狭まはた」「ふくい甘えび」「越前がれい」のような、他の地域では見ないこだわりの福井県産水産物を扱っており、全国の飲食店に売り込んでいくには、産地ごとのブランド水産物をメニューに取り入れている割烹や海鮮居酒屋、旅館、ホテルのレストランなどにターゲット絞って売り込んでいくといいでしょう。

売り込む際には福井県の豊かな海の天然魚であることをアピールしたり、養殖なら、こだわりの飼育方法や管理体制、美味しく育てる技術を説明したりと、相手の興味を引くような情報を交えながら伝えていきましょう。

福井県で人気のある畜産物

福井県で人気のある畜産物

福井県は全国的に見るとシェアは低いものの、卵を含めて様々な畜産物の生産が行われており、県畜産試験場では新たな品種の開発も積極的に行われています。

その中から、福井県の人気の畜産物をご紹介しましょう。

但馬牛系統の高級黒毛和牛「若狭牛」

福井県を代表する高級銘柄牛として全国的に高い認知度を誇るのが若狭地方で育てられている「若狭牛」です。

「若狭牛」は「松阪牛」の品種として有名な「但馬牛」の系統です。
「若狭牛」を名乗るには血統が明確、かつ、福井県内で12か月以上肥育された黒毛和種で、さらに肉質等級3等級以上で、BMS(脂肪交雑等級)が4級以上のものといった、厳しい基準を満たす必要があります。

美しい霜降りに、旨味と甘味が凝縮された柔らかな肉質を持つ「若狭牛」は、さらに「三ツ星若狭牛」として認証されるブランドがあります。「若狭牛」としての厳しい基準に加え、オレイン酸の含有量が55%以上であること、そして、安全安心な飼育方法と認定した農場で生産されたであることで、これは県担当者が直接現地で確認します。

オレイン酸が多いことから、口溶けのよい脂と和牛の旨味成分が口の中に広がり、食べても胃もたれしない、さらりとした後味の高級黒毛和牛となっています。

乳酸菌で健康に育まれる銘柄豚「ふくいポーク」

一時期、生産停止状態に追い込まれていたものの、見事、復活を果たしたことで話題を集めているのが「ふくいポーク」です。

「ふくいポーク」は31年前から展開されている福井県を代表する銘柄豚です。

「ふくいポーク」は2019年に起きた豚熱の流行や「ふくいポーク」を生産する2件ある内の1件の農場が休業したことが原因で一時生産がストップしていましたが、生産に着手する新たな農場が参入したことで2023年に見事出荷が再開されました。

出荷を再開した「ふくいポーク」は豚熱を防ぐために感染症の予防や発育の促進に効果が期待できる「HS-08株」と呼ばれる乳酸菌を配合したプロバイオティクス混合飼料を与えて、より健康な豚に育てています。

それにより「ふくいポーク」は肉が従来よりも柔らかくなり、肉質がきめ細かになったことで食味が向上しました。そのきめ細かさで、特にしゃぶしゃぶなどの料理に適しています。

飲食店のみに流通する幻の地鶏「福地鶏」

生産数が少ないが故、福井県の幻の畜産ブランドとして知られているのが「福地鶏」です。

「福地鶏」は福井県で半世紀に渡って育種してきたロードアイランドレッド「ウエミチレッド」の雄と、卵肉兼用で肉質が良いと評判の「岡崎おうはん」の雌を交配し、平成26年に福井県のオリジナル品種として作出しました。

「福地鶏」は旨み成分であるイノシン酸が豊富に含まれていることから、噛めば噛むほど旨味が広がり、さらに地鶏特有の歯ごたえのある弾力も楽しむことができ、からあげから焼き鳥まで、どんな調理法でも美味しく食べることができます。

「福地鶏」の鶏肉は生産数が非常に少なく、現在は県内の15店舗の飲食店にのみ流通していることから、幻の地鶏とも言われています。

また、「福地鶏」の卵は一般にも流通しており、旨みが凝縮された大きな黄身と弾力性に富んだ白身のバランスが高い評価を得ています。濃厚な美味しさで、スイーツにもよく合う卵です。

「若狭牛」「ふくいポーク」「福地鶏」のような注目の福井県産の畜産物を扱っており、全国の飲食店に売り込むには、安全性の高い国産肉の使用にこだわっている高級鉄板焼き店やすき焼き店、焼肉店、焼鳥店などをターゲットに売り込んでいくといいでしょう。

売り込んでいく際には、畜産農家の紹介や健康に育てるためにしている取り組みなど、相手が知りたい情報を盛り込みながらアピールしていきましょう。

まとめ

福井県まとめ

福井県の食材を日本全国の飲食店へ売り込んでいくには

①売り込みたい食材と相性の良いジャンルの料理に力を入れている飲食店にターゲットを絞って売り込む

②他の地域よりも美味しく育つ理由など相手が興味を持ちそうな情報をアピールしながら認知度アップを図る

この2つのポイントを参考にして、ぜひ実践してみてください。

福井県は認知度の高い食材に隠れてまだ知られていない食材が沢山あり、唯一無二の魅力を伝えながら積極的に売り込んでいくことで、新たなビジネスチャンスを掴むことができるでしょう。

福井県が誇るこだわりの食材を全国の飲食店に使ってもらうためには、まずは認知度UPを図ることからスタートし、販路開拓していきましょう。

監修者

アートアンドヘルスケア株式会社 代表取締役 森下浩隆(もりしたひろたか)

アートアンドヘルスケア株式会社

代表取締役 森下もりした浩隆ひろたか-Morishita Hirotaka-

『「いいもの、いい会社」を広める支援することで、世界を一歩前進させる!』という想いで「食品、サプリメント、化粧品等で累計500億の販売してきたノウハウ」を提供しているコンサルタントEC売上4000万を1年半で1億2000万に。【年商3億→年商100億などの実績あり】
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